YOYIN.
Silence is also conversation.
Ramana Maharshi
沈黙もまた、対話である。
ラマナ・マハルシ
Stories
bhāvaという言葉は、emotion, feeling, absorption, being などと訳されるサンスクリット語。いまこの瞬間に想いを馳せ、ハートの中心を揺さぶるその響きを傾聴するとき、内なる響きと「わたし」をとりまく世界に調和が生まれる。ものがたりが、紡ぎだされる。
THE FOREST -The 1st Chakra-
森
a poem by Nikita Gill
ある日、目を覚ますと、あなたは森になっていた。根を張り巡らせ、どっしりと 誰も想像しなかったほど強く。
たくましく、うつくしく、生命が溢れみなぎっている。周りのネガティブなものを吸いきって酸素に変えてしまったら、呼吸がしやすくなった。
森に棲まう、ありとあらゆる野生の生きものを、あなたは「ものがたり」と呼んでいる。心のなかで羽を休める色とりどり野鳥を、あなたは「記憶」と呼んでいる。
いまや信じられないほど壮大で自立した生態系に成長したのだ。
ふと、あなたは自分を誇りに思うことだろう。ひとつの種だったところから、遥か、ここまでやって来たことを。
The Rebound
余韻
an essay by Gabrielle Harris
照明が落とされ、マットが丸められ、ヨガの温もりを感じながら生徒たちはそれぞれの生活に戻っていく。
庭仕事に勤しんだ年配女性は、腰が軽くなったように感じた。若い女性は、鏡のなかの自分に、いつもとは違うなにか輝くものを見た。
帰宅を急いだ仕事帰りのひとは、家族と時間を過ごした。つらい思いを抱えていたひとは、久しぶりに目を閉じ、眠りについた。
呼吸が楽になったひと、もっと愛したひと、許すことを選んだひともいた。その日の午後、傷ついた心をそっと脇に置いたひともいた。
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講師は、自分のクラスの出来を気にかけていた。感想を聞かせてくれるひとがいなかったことに少し心を痛め、思い悩んだ。自分の仕事の目に見えないすばらしさには気づいていなかったけれど、その美しい余韻は世界へと広がっていた。
Love Letter
ラヴ・レター
a poem by Janet Lau
愛しいひとへ。
良いところを見ようとせずに、あら探しばかりしてごめんなさい。
心配ごとで頭がいっぱいで、素直に耳を傾けられなくてごめんなさい。
些細なことに気を取られて方向性を見失ってしまってごめんなさい。
あれもこれも直そうとしてごめんなさい。あなたはただ分かってもらいたくて、受け入れられたかっただけなのに。
あなたは変わらないだろうと決めつけて日々変化していることに気づかなくてごめんなさい。
時間が果てしなくあるものだと思って
夏のそよ風のように過ぎ去っていくのを忘れてしまってごめんなさい。
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愛しいひとへ。
一瞬一瞬を丁寧に生き、それが愛の基盤であることを知るため私は学ぶことを誓います。